著者: 池上彰
概要
「行動経済学」とは、言葉の通り、行動によって経済にどのような影響を及ぼすかを考える学問で…はない。「行動経済学」とは、経済学という文言を含むため、経済学の一学問であることは間違いはない。ただ、おおもとの経済学と行動経済学では大きく異なる前提が存在する。それは、人間は100%合理的な選択を行うか否かという点である。行動経済学では、人間が毎回合理的な選択を行わないという前提で経済への影響度を考える。それを前提として考えることで、より経済学における人間が経済に及ぼす影響を詳細に考えることができるだろうという学問だ。この学問の入門を学び、人間の合理的に選択できないという弱さを理解することで、さらに人生を豊かにしてみてはいかがだろうか?
内容
意思決定をする直観
人間は、想像よりも意思決定を行う際に都合の良い事実を選択し、その選択した都合の良い事実から意思決定を行うことを直感で良いものを選択したということだ。たとえば、インフルエンサーが何かしらの商品を使っていたら、なぜか購入したくなる。このようなことはないだろうか?これは、「ハロー効果」と言われているものである。論理的に考えれば、インフルエンサーが使っているからと言って、確実に良いものとは限らないかもしれない。しかし、実際の商売でも使用されている。別の場面で発生するものも見てみよう。世論などを見てみると、自分と同じ意見のものを都合よく、実際には大差がない意見であっても、大多数の意見として受け取ってしまうことはないだろうか?これが、「確証バイアス」である。このような直観が働くことで、意思決定が論理的でない方向に進んでしまう可能性がある。このようなことを、少しでも知ることで最善の選択を行えるようになれば、良いのかもしれない。
人は将来よりも「今」を重視する!
学生の時に、「今勉強しないといい大学・企業にはいけないからね!」と親から打ち酸っぱく言われた経験がある人は多いのではないだろうか?大半の人は、その返答に対して「後でやるからいいよ!」と返すだろう。これは、今自分のやっていることが一番大切で、将来よりも今を重視しているといっても良いだろう。このように、大半の人間は将来の不確定な要素を重視するのではなく、現在の確定した事実・自分の現在の感情を大切にするのだ。これが、「現在バイアス」である。
あとがき
この本を読んでの感想
中学生時代から、池上彰氏の著作は読んでいたこともあり、毎度毎度わかりやすく・くどすぎない説明でこの著作も例にもれず、内容を楽しく読み切ることができました。人間は、1日で10万回の選択を行っているという研究結果があることをどこかで聞いたことがあります。そこで、経済学における人間の選択という点で、「行動経済学」の著作を読み、人間の合理的な選択ができないという点を注視し、自分が選択を行う際に着眼することができる点が増える・人間の選択時の弱点を理解することができました。この学びから、多くの選択を行う際に少しだけ合理的な選択を行うようにすることができるようになり、人生を少し豊かにすることができるだろうと感じられる1冊でした。自分的には、読みやすく・学びになる部分があったため、おすすめできます。
この本のおすすめ度(☆5)
非常に読みやすい本でした。池上彰氏の著作ということで、読んだことある人はわかるかもしれませんが、図解がわかりやすい・端的な文章で理解しやすい。この2点で、「行動経済学」について興味を持っている人は、読んでみることをお勧めできる1冊でした。ただ、より深い理解をしたいという人にはこの著作よりも、高度な内容の著作を探し読んでみることをお勧めします。あくまでも、入門ということで、行動経済学の「こ」ぐらいを知る本として読むことをお勧めします。複数理論紹介されているため、そのうちの一つぐらいは自分に響く・学びになると思いますよ。