著作: 細谷 功
イントロダクション
人間を取り巻く環境は、大きな変化が起きている。コンピューターは、ムーアの法則と呼ばれる2年で2倍の性能で処理性能が向上していくという法則があるが、これからの世界では技術的に進化することができなくなってきているなど、大きな変化が起きている。その中でも、生成AIの話に関してが一番大きな変化となってきていると感じる。現状の生成AIでは、東京大学の入学試験を通過するほどの思考力・実力があるとされている。このような世界で、我々人間が生成AIに負けることなく、仕事をしていくにはどのようにすれば良いだろうか。それは、地頭力を鍛えることである。その地頭力を鍛えるにはどのようにすれば良いだろうか?この著作で、考えてみよう。
概略
地頭力とは何か?
人間の頭の良さとは、主に3軸で構成される。1つは、機転が効く良さ。2つは、知識をたくさん蓄えることができる良さ。3つ目が、地頭の良さである。今回の著作のメインテーマである、地頭力とはこの中の、3つ目の地頭の良さである。地頭の良さ(地頭力)を、もう少し詳細に説明すると、解決困難な問題に対しての解決能力のことを指す。そこから、地頭力についてを噛み下いていくと、「結論から」「全体から」「単純に」というフレームワークで考えるということだ。これが、地頭力である。
結論から考える
地頭力を構成する内の一つが、結論から考えるだ。結論から考えるのポイントとして、「仮説思考」という物がある。現状持っている情報で、最も可能性の高い結論を想定した上で、その結論を最終目的地として、結論に至るようにする思考のことである。なぜ、この仮説思考が大事なのだろうか?結論を想定しながら行動することで、より効率的に最終目的地に向かうことができるためだ。ここまでで、なぜ結論から考えることが大事であるか、仮説思考が大事であるか理解することができただろう。
全体から考える
地頭力を構成する内の二つ目が、全体から考えるだ。全体から考えるとは、言い換えればフレームワーク的な思考力を身につけるということだ。この著作では全体から考えるという力を、「対象とする課題の全体像を高くから俯瞰する全体俯瞰力」・「とらえた全体像を最適の切り口で切断し、断面をさらに分解する分解力」とで構成することにしている。人間には、思考の癖がある。どのような立ち位置から、どの程度の視野の広さでなど。。これを、人間間で合わすことができることで、相手の思考力の全体を把握しながら、適切なレベル感で話すことができる。
単純に考える
地頭力を構成する内の三つ目が、単純に考えるである。単純に考えるとは、物事を抽象化して考えることである。抽象化のポイントは、モデル化・枝葉の切り捨て・アナロジーである。モデル化とは、事象の特徴を切り抜くことで、事象を抽象的な物とすることである。枝葉の切り捨てでは、抽象化する際にあたって外れ値は外すことである。概要を理解する際には、この枝葉の情報は理解する際には必要ない以上に、相手の理解を妨げることになることがあるかもしれない。そのために、実施する。そして、アナロジー、要するに共通点を探すということだ。人間は、同じような経験をしたことがある際に、さらに理解が深まるだろう。これを、一連の抽象化で組み込むことが大事である。
最後に
この本をよんでの感想
最近のAIの流れから、既存の学校教育的な流れである、知識をたくさん詰め込んでいく時代ではなくなってしまったという危機感から、この著作を手にとって読んでみました。この著作では、地頭力を身につけるために様々なわかりやすい説明がされていて、とても良かったです。特に図解の部分では、実際の全体視点・抽象的な視点が組み込まれているように感じたため、この点に関してで言えば、非常に良かったです。それ以外にも、多くの視点で良い知識を得ることができたと感じています。
この本のおすすめ度(☆4)
正直、一度読んでみてほしい作品ではあります。これからの社会では、AIの流れから既存の物事を詰め込むだけではダメな時代になりつつある。そこで、地頭力を身につけることで、AIには現状難しいこと、要するにAIに取って代わられない人材になることができるということだ。この著作では、良い文章の構成・図解があり、抽象的な視点から深い視点に持っていくことができるような構成となっていて、理解することが容易であり、自分の中に取り入れようとするための地盤として素晴らしい物だと感じました。ただ、この著作ではどのようにして地頭力を鍛えるかというところで具体的な例というのが数多く提示されているわけではないので、自分の中で理解した範疇でのみで鍛えることしかできないというのは、少し残念なポイントかと感じました。