著者: 安宅和人
概要
仕事を行う上で、努力というのはあまり評価されない項目となってしまっている。要するに、結果をより多く出したものが、どんどん評価されていき、上にいく世の中になっている。そこで、できるだけ少ない努力で、より大きい結果を得ることができたらどうだろうか?とても良いのではないだろうか?その方法をこの著作では、深掘りしていく。
章ごとの概要
第1章 イシュードリブン
イシューを見極めること、これがこの章での目的である。イシューを見極めることを、少し噛み砕いた表現で表してみよう。自分の望む結果を導くための一筋の道筋を作った上で、物事に対して取り組むことということである。一例として、プレゼン資料を作成しなさいという仕事があったとしよう。この時、プレゼンをして、「結局何が言いたかったの?」と言われたことはないだろうか?これは、プレゼン資料のレベルが低かったというわけではなく、単純に資料の目的(自分の望む結果)を、表すことができていなかったためと考えられる。イシューを見極めることができると、この「何が言いたかったの?」と言われて、資料を作成する時間等を無駄にすることなく作成することができるかもしれない。そのためには、どのようにすれば良いのか?まず、第一に仮説を立てることだ。道筋を立ててゴールまで導くことで、資料を作成する際などにゴールを見失わずにシュートすることができる。しかし、そのゴールが何であるかわからない場合も、多いと考える。その時には、そのゴール(イシュー)がどこにあるか?それを特定する必要がある。そのためには、もちろん情報収集が必要だ。その時のコツとしては、情報は広く集めて、深く深くまでは集めないということだ。深く集めすぎることで、斬新なアイデア等を見失ってしまう認知的エントレンチメントに陥ってしまい、本当に最適な回答を見失ってしまうかもしれない。このような方法で、イシューを見極め、そこからあるべき姿であるToBeに持っていくことができるようになるだろう。
第4章 アウトプットドリブン
第1章では、イシュードリブンを学び、どのような道筋で物事を構築するかを学習した。そこで学習した内容に関して、どのようにして望ましい結果に持っていくかといった、価値の創生といったところをどのようにして行なっていくかといったところをここでは話をしていく。第1章の内容と近しいところがあるかもしれないが、イシューに関しての道筋としての持っていき方として、2種類あると考えている。1種類は、現状維持で問題ないという道筋。例を挙げると、現在のAI需要だろうか。今後も、需要が拡大するため、どんどん投資していって問題ないというところである。もう1つの種類が、イシューから見極めて答えを出す必要がある道筋である。例を挙げると、AI需要でメモリの需要は増加しているが、この需要が今後どうなるか次第で、増産に踏み切るかどうするかの判断が難しいといったものだろうか。この部分の見極めが大事となる、ここで間違った回答を出して舵を切ることで、会社が大赤字を計上する可能性がある。アウトプットをしっかり見極めることで、価値を最大化しよう。
最後に
この本を読んでの感想
この本では、これまでの著作とはことなったロジカルシンキングの考え方としての切り込み方を入れられたなと考えています。既存のロジカルシンキングでは、より広く・より深く、ロジカルに物事を組み立てていくといったところのみをメインにするのみで、初学者はこれを繰り返すことで素早く広く・深く展開することができるぞというところのみに言及されていました。この著作では、うって変わって広い視点で、展開はしていくものの、深くする際に必要な情報のみに絞ることで、効率化を図る。このような視点は、あまり他の著作では述べられていなかったため、非常に良かったと考えています。
この本のおすすめ度(☆4)
この著作は、ロジカルシンキングの初学者・中学者程度の人にはすごくお勧めすることができます。エキスパートしている人が読むと、基本的に対応することができているロジカルシンキングの部分だと考えているため、あらためてロジカルシンキングなどについて学びたいといい読むと、あまり得るものがないかもしれないです。初学者にとっては、エキスパートの人の視点をこの著作からは得ることができるため、良いと思います。ぜひ、手に取ってお読みください!